海外大学院に必要な『推薦状』の取得方法&書き方【フォーマットあり】

留学情報

海外の大学院に進学したいけれど

「推薦状の取得方法が分からない」

自分で推薦状の原稿を作らないといけないが、どのように書けばいいのか分からない」

という質問がが多くあります。

推薦状を書いたことがある人なんてほとんどいるわけもなく、このような疑問が生まれるのも当然です。
この記事ではこれらの疑問にお答えしていきたいと思います。

筆者
筆者

この記事を書いている私は、ドイツの大学をはじめ複数のヨーロッパの大学から大学院進学の合格をいただきました。
現在は自身の留学の準備を行うと同時に、海外大学院進学のために必要な書類や面接に関して情報を発信しています。
大学院進学のための「推薦状」に関して実体験に基づいて解説します。

推薦状は誰に依頼すればいいのか

結論として、推薦状は自身の在籍している/卒業した大学でお世話になった教授に依頼しましょう。

特に研究室やゼミの教授がおすすめです。

なぜなら、お世話になった教授が一番具体的で大学院合格に効力のある推薦状を書いてくれるからです。

また当然お世話になった教授が最も連絡を取りやすく、お願いをしやすいという理由もあります。

注意事項

推薦状取得の際の5つの注意事項を別の記事にまとめました。

あわせてご確認下さい。

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大学院合格に効力のある推薦状とは?

一言でいうと、「魅力的なアピールポイント+具体例」が記載された推薦状です。

あなたの志望する大学院は、多くの出願者の中から学生を選考することになります。

その中で自身の推薦状を評価してもらうためには魅力的なアピールポイントが欠かせません。

他の出願者が記載できないような強力なアピールポイントを記載しましょう。

そして、そのアピールポイントの内容を詳細な数字を用いて具体的に説明しましょう。

(例)高齢者の消費行動に関する卒業論文を作成した場合
下記ような項目について具体的に説明します。
・いつ
・何人にインタビューやアンケート調査を行ったのか
・どこの主催する、何という学会に参加したのか
・この論文はどのような賞を受賞したのか

※出願する学部に適したアピールポイントにする必要があります。

私が教授に推薦状を依頼した流れと完成までの時間

私が大学院進学を決意したときはまだ会社で働いていたので、まずは教授に海外の大学院進学について相談するところから始めました。

2020年1月:喫茶店で海外の大学院進学について相談。教授に、今後推薦状が必要になることを伝える。

2020年3月:推薦状作成のお願いをする。教授の仕事が激務のため、推薦状の原稿は自身で作成するように言われる。

2020年4月:推薦状の原稿を作成後、英文校正サービスを利用する。

2020年5月:原稿が完成した後、教授に確認してもらう。

2020年6月:推薦状にサインを書いてもらい、現本を郵送で受け取る。

私の場合は大学院進学の相談から始めたため、推薦状の完成までに約半年かかりました。
推薦状の作成だけを見ると、原稿作成→英文校正→完成までは約3か月かかりました。

教授が1から推薦状を作成してくれる場合もあります、その際は時間に余裕を持ち、2~3か月で推薦状が完成するスケジュールを組んでおくとよいと思います。

推薦状の言語に関して(日本語/英語/その他の言語)

英語のプログラムに参加するのであれば基本的には英語でOKです。

私はスイス、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、エストニア、リトアニアの大学院に出願しましたが、英語の推薦状のみで問題ありませんでした。

また、ギリシャやオランダなど、その他多くの入学要件を見てきましたが、英語の推薦状を用意しておけば大丈夫でした。

よくある質問①:推薦状は1通だけでいいのでしょうか?

基本的には一通だけで問題ありません。

しかし、大学や学部によっては2通必要なところもあります。

私が調べたトルコのコチ大学は推薦状が2通必要でした。

大学のHPを確認し、自分の志望する学部は何通の推薦状が必要かを調べる必要があります。

よくある質問②:推薦状はないといけないものですか?

もちろん大学や学部によるのですが基本的には必要です。

世界的に名のある大学の出願プロセスにおいては必須と考えてよいでしょう。

出願者を客観的に判断する材料として使われています。

推薦状作成のためのフォーマット解説

大学出願のための推薦状にはフォーマット(型)があります。

以下のフォーマットに沿って作成すればだれでも推薦状の原稿の作成が可能です。

私は多くの大学院に出願してきましたが、書類選考で足切りになったことはありません。
ぜひ参考にしてみてください。

推薦状に記載する内容

推薦状の要素を以下に書き出します。
これらの情報を集めてから原稿の作成に取り掛かるとスムーズに作成できます。
もちろん推薦状なので、原稿を書く際は教授目線で自身のことを書かなくてはいけません。

・卒業した大学の名前
・卒業した大学の住所
・卒業した大学の電話番号
・原稿作成日
・志望校の名前
・志望校の学部名
・推薦状を送る相手の名前(出願先の学部の教授の名前)
 もし担当者が分からなかったら(To Whom It May Concern,を記載)
・教授と自身の関係性(ゼミの担当教授だった、卒業論文を指導した)
・自身アピールポイント
・アピールポイントに関する具体的な話
・教授視点で評価しているアピールポイントのまとめ
・教授の名前
・肩書(役職、学部など)
・教授のメールアドレス

ダウンロード:推薦状のフォーマット

いきなり英語で作成するのは、ほとんどの人にとって難易度が高いことだと思います。

まずは日本語で原稿を作成しましょう。

日本語で原稿ができたらそれを英語に翻訳していきます。

※フォーマットは参考程度にお使いください。

作成した英語で書いた原稿を確認してもらう

自身で作成した原稿は英文校正サービスを利用してチェックしてもらうことをおすすめします。

なぜなら文法のミスや不適切な表現の目立つ推薦状は印象が悪いためです。

日本語を英語に直す際に翻訳サイトを活用することがあるかもしれませんが、正しく翻訳されていない場合も多々あります。

英文校正の費用は依頼先や文章量にもよりますが、約5,000~10,000円です。

校正済みの原稿は他の大学の推薦状に活用できますので、英文校正は最初の1通目だけでOKです。

まとめ

最後まで当記事を読んでいただきありがとうございます。
下記2点が今回のまとめになります。

・教授視点から、自身のアピールポイント+具体例の記載された魅力的な推薦状を準備する。

・フォーマットと英語校正サービスを活用して簡潔かつ明快な推薦状を作成する。

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