海外の大学に進学したいけれども、
「モチベーションレターの作成に苦戦している」
「そもそもモチベーションレターとは何?」
と感じている人が多くいるのではないでしょうか。
モチベーションレターは大学院進学では1番と言ってもいいほど重要な書類であり、これの完成度が合否に大きくかかわってきます。
また、書類選考だけでなく面接試験においてもモチベーションレターの内容に触れられることもありますので、自身の強力な武器となるモチベーションレターを準備したいものです。
この記事では海外大学院進学のためのモチベーションレターを作成したことがない人に向けて、
1から書き方を説明していこうと思います。
この記事を書いている私は、ドイツの大学をはじめ複数のヨーロッパの大学から大学院進学の合格をいただきました。
現在は海外大学進学のために必要な書類や面接、海外での生活に関して情報を発信しています。
大学院進学のための「モチベーションレター」に関して実体験に基づいて解説します。
そもそもモチベーションレターとは
モチベーションレターは日本語でいうところの志望動機をまとめた書類です。
志望する大学院に向けて
「自分は大学で何を学んできたのか」
「なぜこの大学院で勉強したいのか」
「大学院卒業後はどのようなキャリアを描いていきたいのか」などを伝える書類のことです。
モチベーションレターは大学院の選考で非常に重要な書類になります。
なぜなら、多くの大学院の1次選考は書類選考であり、モチベーションレターは自分自信を詳細にアピールすることができるからです。
また、1次選考を通過した後の2次選考は基本的には教授との面接になるのですが、この時にはモチベーションレターをベースに質問されます。
私の体験談になるのですが、ドイツ、イタリア、スイスの大学院選考の際の面接ではいずれもモチベーションレターで記載した内容を深堀りされました。
「モチベーションレターには〇〇と書かれていたけど、それについてもっと詳しく教えてほしい」や「モチベーションレターに記載されていたキャリアプランを実行するために、あなたは私たちのプログラムで何を重点的に学びたいですか」といった感じです。
大学院の教授はモチベーションレターから、出願者が大学院のプログラムに適切かどうか判断しています。
つまり、魅力的なモチベーションレターを作成することができれば合格への可能性が格段に高まる一方、残念なモチベーションレターを提出すると書類選考で不合格になってしまうのです。
魅力的なモチベーションレターとは
結論から言うと下記の4点が端的かつ明快に記載され、志望先のプログラムの内容と一致しているモチベーションレターが魅力的なモチベーションレターになります。
・なぜこの大学院のプログラムに興味があるのか
・いままでどのような経験をしてきたのか
・どうしてこのプログラムが自身には適切なのか
・将来どのようなキャリアを描きたいか
魅力的なモチベーションレターの書き方に関してはモチベーションレターのフォーマットの項でより詳細に説明していきます。
モチベーションレターを書くための準備
まずはモチベーションを書くための準備をしていきましょう。
モチベーションレターを書く際にはこれらの2つの情報を集める必要があります。
・自分自身の情報
・志望先の大学院の情報
なぜならこれらの情報が一致していないモチベーションレターは魅力的ではないからです。
極端な例ではありますが、最先端ロボットの研究をしている学部に、植物の品種改良に興味がある出願者がモチベーションレターを書いたとしても意味がないことは明らかですね。
出願先の学部の提供するプログラムと自身のバックグラウンドや興味、目標が一致している必要があります。
自分自身の情報収集
まずは下記の4つを自分自身に質問してみましょう。
なぜ?どうして?と自分自身を深掘りし、紙にどんどんメモしていきます。
・なぜこの大学院のプログラムに興味があるのか
・いままでどのような経験をしてきたのか
・どうしてこのプログラムが自身には適切なのか
・将来どのようなキャリアを描きたいか
箇条書きのほかにも、マインドマップやマンダラチャートなどの有名な方法を用いて自己分析するのも効果的です。
上手く考えがまとまらない際にはぜひ活用してみてください。
志望先の大学院の情報収集
一番確実かつ簡単なのは大学のHPで情報を集めることです。
なぜなら各大学のHPには提供されるプログラムの概要や教育目標、卒業生の就職先が記載されているからです。
オンラインで直接、志望校の教授や学生とコンタクトを取ることができる機会があるかもしれませんが、これは多くの人にとってはなかなかハードルが高いことだと思います。まずはHPをよく読み情報を収集しましょう。
私はHPの情報のみで問題なくモチベーションレターを作成することができました。
モチベーションレターの作成に取り掛かる前にこれらの情報を集めることにより、芯の通った文章を書くことができると同時に、作業時間を大幅に短縮することができます。
モチベーションレターの言語(日本語/英語/その他の言語)
英語のプログラムに参加するのであれば基本的には英語でOKです。
私はスイス、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、エストニア、リトアニアなどの大学院に出願しましたが、英語のモチベーションレターのみで問題ありませんでした。
また、ギリシャやオランダなど、その他多くの入学要件を見てきましたが英語のモチベーションレターを用意しておけば大丈夫でした。
よくある質問①:どれくらいの文章量が適切ですか?
A4用紙に1~2枚が適性の文章量になります。
モチベーションレターを読む大学院の教授の立場になって考えてみてください。
多くの出願者から提出されたモチベーションレターを読むのは非常に骨の折れる作業ですよね。
A4用紙1~2枚に要点がまとめられたものの方が好印象であり、文章が長ければ長いほど良いというけではないのです。
もちろん、各大学がモチベーションレターの分量を規定している場合もあります。
その際は必ず出願規定を守るようにしましょう。
よくある質問②:そもそもモチベーションレターって必要ですか?
必要です。
ですが稀にモチベーションレターが不要な大学院があります。
しかし、あなたが受験する大学院は1校だけではないはずであり、複数校受験する場合は必ずモチベーションレターがないと出願できない大学があるはずです。
モチベーションレター作成のためのフォーマット解説
大学出願のためのモチベーションレターにはフォーマット(型)があります。
以下のフォーマットに沿って作成すればだれでもモチベーションレターの原稿の作成が可能です。
私は多くの大学院に出願してきましたが書類選考で足切りになったことはありません。
ぜひ参考にしてみてください。
推薦状に記載する内容
モチベーションレターの要素を以下に書き出します。
これらの情報を集めてから原稿の作成に取り掛かるとスムーズに作成できます。
・志望校の名前
・志望校の学部名
・作成日
・モチベーションレターを送る相手の名前(出願先の学部の教授の名前
もし担当者が分からなかったら(To Whom It May Concern,を記載)
・どうして志望する学問に興味を持ったか
・過去にどのような研究や勉強をしてきたのか
・なぜこの大学院が自分にとって適切な進学先なのか
・+αでアピールしたい経験や資格
・将来どのようなキャリアを描きたいか
・自身の名前
・卒業した大学名
・卒業した学部
・住所
・連絡先(電話番号とメールアドレス)
ダウンロード:モチベーションレターのフォーマット
いきなり英語で作成するのは、ほとんどの人にとって難易度が高いことだと思います。
まずは日本語で原稿を作成しましょう。
日本語で原稿ができたらそれを英語に翻訳していきます。
※フォーマットは参考程度にお使いください。
作成した英語で書いた原稿を確認してもらう
自身で作成した原稿は英文校正サービスを利用してチェックしてもらうことをおすすめします。
なぜなら文法のミスや不適切な表現の目立つモチベーションレターは印象が悪いためです。
日本語を英語に直す際に翻訳サイトを活用することがあるかもしれませんが、正しく翻訳されていない場合も多々あります。
英文校正の費用は依頼先や文章量にもよりますが、A4一枚なら約5,000~8,000円が相場です。
校正済みの原稿は他の大学のモチベーションレターに活用できますので、英文校正は最初の1通目だけでOKです。
まとめ
最後まで当記事を読んでいただきありがとうございます。
下記2点が今回のまとめになります。
・自分と大学の情報を一致させるために、しっかりと自己分析&情報収集をする。
・フォーマットを活用して要点のまとまった魅力的なモチベーションレターを作成する。
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大学院出願の際に必要なその他の書類
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自分の経歴を簡潔にまとめた履歴書の作成方法を記載しています。
フォーマットを埋めるだけで海外大学進学の履歴書を作成することができます。
推薦状
どのように推薦状を取得するべきかを記載しています。
自分で推薦状を書かなくてはいけない方は特に必見です。
卒業論文計画書
あまり多くの大学院で求められていない書類なのですが、いざ書かなくてはいけないとなると書き方がわからず悩んでしまうかと思います。
フォーマットを用意していますので参考にしてみてください。
大学の卒業証明証/成績証明証
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書類試験の次は教授とのオンライン面接になります。
面接試験の攻略法をこちらの記事で紹介しています。