海外大学院出願の過程で避けては通れないのが、志望学部の教授との面接試験です。
この面接に対して「面接では何が聞かれるの?」や「どのような準備をすればいいの?」といった質問が多くあります。
大学院進学における面接試験は合否を決定するために非常に重要なため、しっかりと準備をしてから臨みたいものです。
この記事では海外大学院留学を検討している人に向けて、面接試験の概要と対策を説明していこうと思います。
この記事を書いている私は、ドイツの大学をはじめ複数のヨーロッパの大学から大学院進学の合格をいただきました。
現在は海外大学進学のために必要な書類や面接、海外での生活に関して情報を発信しています。
大学院進学のための「履歴書(CV)」に関して実体験に基づいて解説します。
面接試験の概要
面接試験の役割
面接試験を実施する目的としては主に下記の2点があげられます。
・出願者の動機やキャリアプランが大学院のプログラムに適しているか判断する。
・出願者の人柄を判断する。
そのため、以前の研究、志望動機、将来のキャリアプランなどが聞かれます。
ほとんどの大学は面接試験=最終試験です。
試験後、2~4週間ほどで合否の結果が出ます。
面接試験のタイミング
面接試験は書類選考が通過した後に行われます。
書類選考は時間がかかりますので、出願書類の提出から2~3か月後に面接が行われることになります。
書類選考で不合格な場合はお祈りメールが来て、面接を行わずに出願プロセス終了となる場合がほとんどです。
面接試験の日程
書類選考を通過すると、大学の担当者または教授から面接試験のスケジュール調整のためのメールが届きます。
基本的に相手から日にちと時間が指定されますが、都合が悪ければその他の日時を提示しましょう。
また、時間は大学のある国の現地時間で表記されています。日本との時差を計算することを忘れないでください。
メールに『CET』と記載されていたらそれは中央ヨーロッパ時間(Central European Time)のことです。
日本との時差は-8時間になります。
※メールが迷惑メールボックスに届いていることもあります。大切なメールを見逃さないためにも定期的にメールボックスは隅々まで確認しましょう。
よくある質問①:面接の時間はどれくらいですか?
15~30分になります。
スケジュール調整のメールに所要時間が記載されています。
よくある質問②:面接試験は必須ですか?
必須です。
しかし大学院によっては面接がないところもあるそうです。
(私の出願した大学はすべて面接試験がありました。)
よくある質問③:面接時の言語は何ですか?
英語で提供されるプログラムを受験している場合、面接時の言語は英語になります。
日本語は使用することはできません。
英語で質問内容を聞き取り、英語で自身の考えを伝えられるようにする必要があります。
面接試験の準備
面接の形式
現在、面接試験はオンラインが主流になっています。
ネット環境とパソコンはもちろん『Zoom』『Teams』『Skype』のアプリケーションをダウンロードし初期設定を済ませておきましょう。
大学によって使用するアプリケーションは異なるため、各大学のメールの指示に従ってください。
ちなみに私は自身の受験にて上記3つのアプリケーションをすべて使用しました。
無料で使用できるため、ダウンロードしておいて損はないかと思います。
準備の方法
パソコンのwordやメモ機能を使用して対策することを推奨します。
なぜなら、対策した内容をデータとして保存しておけば、オンライン面接中に確認することができるからです。
面接試験においては、何も見ずにスラスラ返答できるにこしたことはありません。
しかし、準備した資料を見てはいけないという規定はないため、困ったときの保険として、オンライン面接中はいつでも準備した資料を開けるようにしておきましょう。
準備すべき項目
面接試験に向けて下記の6つをまとめておきましょう。
・自己紹介
・受験する大学の教授に関して(キャリア/論文)
・自身のアカデミックバックグラウンド
・プログラムへの志望動機
・キャリアプラン
・プログラムや大学に関する質問
※特に大切なのが後半の4つです。
自己紹介
自身の名前に加えて、長所と短所を簡潔にまとめておきましょう。
面接の多くはあまりフォーマルではなく、「あなたについて簡単に教えてほしい」と聞かれることがあります。
教授に関して(キャリア・論文)
面接試験は教授と行います。
教授の人柄を事前に知るのは難しいですが、どのようなキャリアなのかを知ることはできます。
面接では自分の経験や考えを一方的に話すのではなく、教授のことを踏まえて話をするのが◎です。
特に志望動機について話す際に『あなたの○○という研究に興味があります。』や『あなたの○○という考え方に感銘を受けました。』と伝えることにより自信を強くアピールすることができます。
教授の個人名をGoogleなどで検索すれば論文などが出てきます。
また、大学のサイトにも教授の実績が紹介されていることがあります。
アカデミックバックグラウンド
大学時に行った研究や論文についてまとめておきましょう。
・研究目的
・研究方法
・研究からわかった結果や課題
プログラムへの志望動機
志望動機は最も大切な項目です。
面接試験ではは受験者の志望動機が大学院の提供するプログラムと一致しているかを判断します。
ここが面接の中心となりますのでしっかりと準備をしましょう。
下記の3点を志望動機の例としてあげておきます。
・将来のキャリアと提供されるプログラムの関連性
・特に期待しているプログラムについて
・プログラムや大学の特色とそれが自身に与える影響(国際性/施設/イベントなど)
キャリアプラン
大学院卒業後にどのようなキャリアを描きたいかまとめておきましょう。
大学のサイトに卒業生の進路が記載されていることがあります。
プログラムや大学に関する質問事項
面接の最後には必ず質疑応答の時間があります。
純粋に自分の疑問や不安を解消すると共に、学問に対する専門的な質問をして自身のアピールにつなげましょう。
質問は3~4個用意しておくことをおすすめします。
特に、面接の時間が30分確保されている場合は、10分以上が質疑応答の時間です。
あらかじめ質問を用意しておかないとかなりの時間を余らせてしまうことになります。
面接試験前の練習
面接本番前には練習をしておきましょう。
練習方法は2パターンあります。
・紙にまとめた内容を音読する。
・オンライン英会話などを活用し実際に人に向かって話す。
ネイティブキャンプにはフリートークという機能があり、最大25分間、好きなテーマでイングリッシュスピーカーと話すことができます。
外国人相手に緊張せずに話す訓練を行うと同時に、面接に向けて準備した資料に文法や表現の間違いがないかを確認することができます。
まとめ
最後まで当記事を読んでいただきありがとうございます。
下記2点が今回のまとめになります。
・面接では受験者と大学院プログラムの適合性、そして人柄が判断される。
・準備を万全に整えてから面接試験に臨む。
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